土筆(つくし)
雑草を抜いていると簡単にすっと抜ける草もあれば、どんなに力を入れても抜けない草、すぐに茎が折れてしまい根っこが残ってしまう草もあります。いったんきれいにしたと思っても、残った根からまた新しく芽が出てきてまた草まみれになります。
普段生活をしていると必ず何かしらの困難なことが起こります。そしてそれをどのようなことをしたら解決できるかを考え行動します。解決できたならばすぐに抜ける雑草のようにそれで一件落着でおしまいとなります。解決出来なかったら根が残る草のように悩みとして残ります。悩みを解決しようとさらに行動します。しかしいろいろなことを試みても解決しないとなるとその悩みがいかに深いところからきている悩みであるか気づきます。
春に顔を出す土筆。土筆はかわいらしく食べるとおいしいですが、そのあとに出てくるスギナの葉(正確には栄養茎)を絶やすのが大変で、ある門徒さんは畑にスギナが生えたので2メートルほどスコップで掘って絶やそうとしましたが、切れたスギナの根が残ってしまい、また生えてきたそうです。
我々の悩みは煩悩の仕業だといわれています。その煩悩がこのスギナの根のように私たちにからみついているために一生悩み続けなければなりません。
しかし土が死んでいると草は生えません。土が生きているからこそ雑草は生えるのです。